乳がんの早期発⾒につながる、新しいリスク検査
ミルテルの「乳がん ミアテスト®」

乳がん患者の増加

9⼈に1⼈。
乳がんは⾝近な病気です。

女性にできるがんで最も多いのが乳がんです。女性がん患者全体の約20%を占めます。更に乳がんは年々増加しており、今では一生のうちにおおよそ9人に1人の女性が乳がんにかかると言われています。しかも、死亡数も年々増えているのです。

⽇本⼈⼥性の乳がん罹患数と
死亡数の年次推移

図1
⽇本⼈⼥性の乳がん罹患数と死亡数の年次推移
資料
国⽴がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(1985~2015年)

年齢別に見た場合、乳がんは30歳台から増えはじめ、40歳台後半から50歳台前半にピークを迎えます。大腸がん等の年齢が上がるとともに増えるがんとは違い、比較的若い世代で多くなっています。人口構成の高齢化により患者数では60歳台前半が最も多くなっていますが、20歳台でかかる女性もいます。若い時から関心を持つことが大切です。

⽇本⼈⼥性の乳がん年齢階級別罹患数

図2
⽇本⼈⼥性の乳がん年齢階級別罹患数
資料
国⽴がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(2015年)

早期発⾒の重要性

乳がんは治る病気。
早期発見で
ほぼ100%完治します。

乳がんは早期発見でほぼ100%治ります。また、乳房を温存するなどご自身の希望する治療法を選択できる可能性も高くなります。治療期間も短くなるので、お金や時間の負担も軽くすみ良好な経過が期待できます。
しかし、病期が進むほど生存率が下がってしまいます。Ⅳ期の5年相対生存率は38.5%です。乳がんから命を守るために、治療後の人生のために、乳がん検査により少しでも早く発見することがとても大切なのです。

乳がんの病期別5年相対生存率

図3
乳がんの病期別5年相対生存率
資料
全国がんセンター協議会の生存率共同調査(2008年〜2010年)

「乳がん ミアテスト®」

乳がん ミアテスト®は
ステージ0からの
早期発見に
つながる新しいリスク検査

ミルテルの乳がん ミアテストは、血液中の「マイクロRNA」などの小さなRNAを調べることで乳がんのリスクを早期に見つける新しい検査です。わずかな採血のみの検査なので、既存の検査に比べて痛みや体への負担がとても軽く、採血時間も数分。乳がんが気になるすべての女性におすすめの、やさしい検査方法です。

マイクロRNAとは?

各組織の細胞が機能するためには、タンパク質が必要です。タンパク質は、私たちの遺伝情報と言われている細胞の中にある染色体DNAに保存されています。必要に応じてDNAから「RNA」と言われる分子を介してタンパク質が作られます。
RNAには幾つかの種類がありますが、最近注目されているのは、タンパク質を作れない小さなRNA「マイクロRNA」です。このマイクロRNAは、タンパク質を作れないのでゴミだと思われていましたが、タンパク質合成に関わる100以上もの遺伝子の機能制御に関与していることがわかってきました。

何がわかるの?

乳がん患者さんには、特有のマイクロRNA増減パターンがみられます。乳がん ミアテストは血液中のマイクロRNAを検出し、数量の変化を測定することで、乳がんの罹患リスクを判定しています。
マイクロRNAの量が異常になると、制御する100以上もの遺伝子に異常をきたします。この異常が、がんなど様々な病気の発症と結びついていることが知られています。
マイクロRNAはヒトの体に数千種類も存在しており、最近の研究ではそれぞれが様々な機能を持っていることが明らかとなってきています。

がんのステージと検査結果(イメージ)

マイクロRNAはがんの大きさに関係なく早期から増加するため、腫瘍マーカーや画像検査等では見つけることが難しいグレーゾーンやステージ0からの早期発見につながります。

お医者様からのメッセージ

乳がんは早期に発見し、適切な治療をすることによって完治可能ながんです。
日本国内では、乳がんを発見する方法としてマンモグラフィが対策型検診として広く普及していますが、欧米各国と比べると検診の受診率が低く、乳がんによる死亡者減少には未だつながっていません。さらには、近年マンモグラフィによる検診の欠点や限界も広く知られるようになり、人間ドックなどでは超音波検査などが付加的役割を演じているのが現状です。
また、乳がんは他のがんに比べて若年層の罹患率が高いので、注意が必要です。

乳がん ミアテストは、血液中の乳がんに特異的なマイクロRNAのパターンを測定・分析することによって、乳がんの罹患リスクを測る手法です。
本テストでリスクが高いと判定された方には、専門医による精度の高い画像検査を促し、乳がんの早期発見・早期治療に努めることを目指すというのがキーコンセプトです。

ただし、ミアテストは医師の診断を置き換えるものではないので、リスクが低いと判定されたからといって、40歳以上の女性を対象に国や自治体が定めるマンモグラフィを受けなくても良いというものではありません。

ミアテストでのリスクが低い方には、年一回のミアテストの検査と、自治体が定めるマンモグラフィを継続していただき、リスクが高い方には適切な画像診断を受けていただきたいと考えています。

ミアテストと適切な画像診断の組み合わせによる相乗効果が、乳がん検診率の向上、乳がんの早期発見、乳がんによる死亡者の低減につながることを期待しています。

中島 康雄

・画像相談クリニック院長
・聖マリアンナ医科大学名誉教授
・NPO法人 日本乳癌検診学会 前理事長